先日ご来店されたカメラマンさん、少し気になる行動が目立つ。
なぜか、うちのLED定常光のライトに、自分達で持ってきたディフューザーを組み合わせて使っている。
それはそれで普通かもしれませんが、この ディフューザーがレフ板のような重たそうなもので、固定がしにくいものなんですね。
カメラマンさんとプロデューサーさんの、会話からすると、トレーシングペーパーも持ってきているようだが、なぜか、これを使わない。
トレーシングペーパーならテープか洗濯バサミ程度で簡単に留められそうなんですが・・。
こちらの方がド素人なので、あまり口出ししないように見守っていると、最終的に大型のワニ口にディフューザーを留めて光を作っていた。
その人がどんな光を作りたいのかが、よくわからなかったが、帰った後に、実験テストしてみることにした。
ストロボでも定常光のライトでも同じだと思えるので、テストはわかりやすいように定常光でやってみた。
大したことないが、こんな感じ。
直射で光を当てたり、被写体に近づけたり遠ざけたり、
トレーシングペーパーとレフ板型のディフューザーを比較したり、
光源からの距離を変えてしてディフューザーを置いたり、
被写体 からの距離を変えてしてディフューザーを置いたりしてみた。
カメラマンさんからすると当たり前のことだと思うが、こうすればいいんだという法則が分かってきた。
まず、今回のカメラマンさんのこだわっていた、トレーシングペーパーを使わないでレフ板型のディフューザーを使っている件について検証してみたが、スタジオにあるものでは、2つの違いが判らなかった。
これははっきりわからないのだけれど、カメラマンさんの用意していたディフューザー とトレペの目の粗さが違ったのではないかと思う。
それから、色々発見もあって、「いい光をどうやって作るかについて」考えるようになった。
こっちの方が気になり始めている。
一般的に、「正しい光」を作るには、 被写体の近くにデフューザーを置き、光源とデフューザーの距離をある程度とる方がよさそうだ。
被写体からデフューザーを遠ざけると、かなり、光が弱くなる感じがする。
せっかくの撮影、ある程度の明るさがないと照明の意味がないよね。
容量の大きいストロボや、定常光ライトを当てるのであれば問題ないのかもしれないが、このスタジオにあるような非力なライトの場合は、そうはいかないからね。
また、 光源とデフューザーを近づけると、面の光ではなく、点の光のようになってしまう。これもあまりいただけない状態で、広い面で被写体に光を当てることが、全体を包むような光になるような気がする。
勿論、正しい光にはいろいろな定義があると思う。ここでは、全体を包むような、優しい光、影の少ない写真や動画を作る光と思ってもらえばいい。
対照的なシャープに、スタイリッシュに、影を作り込むような撮影では別の光の作り方があると思う。
結果的にどういうことかというと、うちの85㎝のアンブレラや、ソフトボックスでは、被写体に近すぎると、全身ではなく上半身程度に光が当たる。
全身に当てたい場合は、もっと面の大きいソフトボックスや、傘が必要ってことだね。
被写体から離せば広い範囲に光は当たるけど、光自体はかなり弱くなってしまうってことだね。
てことは、もっと大きなソフトボックスが欲しいってこと。・・・
あるいは、モノブロックはそれなりなんだけど、定常光はもっと強いものが欲しいところだね。
今日の検証はこれでおしまい
