もともとは、特に植物に興味のあった訳ではない私。
この商売を始めてみると、何かとグリーン、観葉植物とは縁ができた。
スタジオを始めた当初は、メンテナンス不要の造花、造植物を置いておけばいいかなと思っていたんですが、写真や動画の背景に置いてみるとかなり精巧にできている物でもニセモノだとわかるんですね。
まあ、今のカメラは高性能ですし、被写体深度を深くすればしっかり背景も写り込んでしまいますからね。
それで次に考えたのが、レンタルの鉢で時々入れ替えてもらえばいいかなと考えた。
以前勤めていた会社では、日の当たらない会議室に観葉植物を何本かレンタルしていたんですが、全く日光が当たらなくても、定期的に入れ替えてくれるのでいつも元気な状態で保てるので、助かっていた。
少し植物の元気がなくなりそうな時期になると、別の鉢を持ってきてくれる業者さん、今考えるとありがたかった。
ところが、スタジオでは、1,2本では恰好が付かずつかない。5,6本は植物があった方がいい。
それで本数をそろえるとそれなりの金額になってくる訳です。
だったら自分で買って育てた方がいいのかと考えて色々画策していると、要らなくなった鉢をくれる人も出てくるんですね。
例えばこんなゴムの木や、トックリラン(ポニーテール)なんかも頂きものです。

ただ、スタジオで使うには少しメンテナンスが必要な感じがします。
まずゴムの木なんですが木の下6、7割部分の葉が落ちてしまっている。なんかヒョロっとしてかっこ悪い。それに頭の葉っぱ部分が重いのできちんと自立してくれない。
どうやってメンテしていいのか途方に暮れていると、Youtubeで「取り木」の方法というのを教えてもらった。
最初に書いた通り、植物に知識は乏しいのですが「接ぎ木」「さし木」は知ってます。
「取り木」は初めて知った言葉、何のことなのか全く分かりませんでしたが、今回のようなゴムの木にはピッタリの植え替え方法だそう。
植物は、切ってそのまま土に植えればある程度は伸びてくることがある。これが挿し木。
所が切った切り口には根っこが無いわけで、そのまま根っこが生えてこないことも結構起きるらしい。
実際、去年やってみたオリーブでは10本のうち1本だけが元気に伸びている。
原因は「葉っぱを残したまま根がなくなる」事。
葉や花が残っていると根が伸びる前に枯れてしまうんですね。
どうしても葉を残すのなら1枚だけとか半分に切った葉だけ残しておけば何とかなる場合もあるらしい。
今回のように折角上部にある程度葉があるのは挿し木には向かないというか、葉を全部切ると挿し木成功の可能性が上がるらしい。
個人的は折角元気な葉は残しておきたいと思っていたら、なんと茎の一部をこんな感じで削いでそこに水苔を巻いて根を生やしてその部分を土に挿し木する方法があるという事。


そんな事ができるなんてびっくりです。これを称して「取り木」というらしいんですね。
季節もこの時期がベストという事で挑戦してみました。
こんな感じで水でふやかした水苔を巻いてタコ糸で留めて、周りにコンビニのビニール袋を巻く。


ついでにこの前買ったネメデールという薬品も少し混ぜておいた。
これで湿った状態で3週から7週程度置いておくと根っこが生えるらしい。

時々水をかけて湿った状態を保つらしい。
結果が楽しみである。
丁度あれから1か月、状況確認という事で水苔をとってみました。
なんと。
全く根が無い。
それで、茎の茶色い皮膜が再生されちゃっています。

それで色々調べてみたんですが、多分、茎の周りの削り方が足りなくて再生されてしまったんだと思いおます。
いずれにしても葉っぱは元気そうなので、下の根っこからまだ水を吸い上げているのだと思われます。
もっと削って、再度しばらく置いてみることにしました。
ところが・・・
削りすぎで、

ぽっきり折れてしまいました。
うーん。
仕方ないので、挿し木に変更することにしました。
まず折れた部分の上の枝を3等分に切りました。10枚以上付いていた葉っぱは枝1本につき0.5-1枚残してすべて切りました。
思い切ってここで葉を切らないと、水分が葉っぱから奪われて枯れてしまうそうです。
これは以前やったオリーブの木で経験済み。
経験上葉を全て切ってしまった方が挿し木は上手くいくようです。
それで水にネガデールを少し混ぜて3日たったのがこの状態です。

ほんの少しだけ根っこの白いぽつぽつが出てきています。上手く育ってくれることを願うばかりです。