今回はストロボを使って自然光のような光をどうやって作るかという話。
まず、改めて、このスタジオの太陽光について説明しておきます、
「高田馬場スタジオでは、自然光は入ります。ただ、直射光はほとんど入りません」
スタジオ南側は、全面すりガラスになっているので、地下にあるようなスタジオとは違い、日中はある程度の太陽光が入ってきます。
何度も言って悪いのですが、自然光、太陽光は入る、でも、直射日光ではないのです。
日中ご来店頂いているお客様やロケハンの時に「たまに自然光は入らないのですか?」と聞かれることがあります。
来店頂いているその場で聞かれるので、「今見て頂いている通りです」と説明して、不思議な感じになってしまうのですが、
どうも一般的にカメラマンの方は自然光ではなく、直射光の事を質問されているのだと解釈しています。
そんな感じですので、こちらとしては、「自然光」「強い自然光」「直射日光」を区別して説明しているつもりですが、時々かみ合わないことがあります。
実は細かく説明すると、日中の少しの間だけ、ビルの間から直射光が少し入ることもあるのですが、どっちにしろ、南側はすりガラスになっているので、結局、拡散された光になる訳で、天候としては曇天の感じの太陽光になる訳です。
写真にするとこんな感じですね。

まあまあ、レースカーテン越しに女性のポートレート等は取れない感じではないと思います。
こんな状況ですから、地下にあるようなスタジオとは違い、ストロボやライト絶対必須のスタジオではありません。
ただ、強烈な自然光や、直射光は入りませんし、夜や、店舗前シャッターを閉めた状態では、スタジオ内のLEDベースライト、パネルLEDライトやストロボを置いて撮影する事になる訳です。
前置きが長くなってしまいましたが、今日の話はこれからが本題です。
「夕方になっても、昼間の光が降り注ぐような、スタジオでの写真を撮りたい」
そういった要望にも回答、方法はあります。
スタジオ慣れしたカメラマンの方はご存じの方も多いとは思いますが
「スタジオ外にストロボやライトを置いて窓に向けてライトを当てる」
というのが、常とう手段のようです。
当然、太陽光が入った様な写真が撮れる。
スタジオアトラには、モノブロックが3個あります。そのうちの1個を外、歩道側において室内にストロボをいくつか置いて撮影するわけです。
とりあえずリフレクタだけ付けて、直射で当てるとこんな感じになります。
写真左側が店舗の外、ストロボをガラスに向けている様子。
写真右側が店舗の内、観葉植物の上側のレースカーテンに日が当っている感じになっています。

もう少し柔らかめで広い範囲を明るくするようにも工夫してみました。傘をさして撮るとこんな感じになります。

このほかにも店舗前シャッターを閉めて、ガラス面とシャッターの間にストロボを立てて、シャッターに向けてストロボを点ける方法もあると思います。
因みにシャッターの内側はそのために白く塗ってありますのでいい感じに拡散するようになっています。
どんな写真や動画を目指しているのかによってストロボの立て方も工夫されると面白い写真が出来上がると思います。
実は、スタジオを始めてから1度もこの方法で撮影されているお客様を見かけたことはなかったのですが、先日初めて、歩道側にストロボを置いているお客様を見かけたのでブログにしました。
(私も常時お客様の撮影を監視しているわけではないので、以前にもこの方法で撮影されていた方はいるのかもしれませんが)
下の写真は、あえて白飛ばしした写真ですね、自然光、自然光というお客様が結構いらっしゃるので、ガンガン朝日を浴びているのをイメージしてみました。

ただ、本当の太陽光には勝てないというか、カメラマンさんは違うことを望んでいることもなんとなくわかっています。
ストロボは使い方がわからない、面倒、調整の仕方がわからない、見たままの写真を撮りたい、という事だと思います。
ただ、雨だろうが、夜だろうが、一定の品質、別の日に撮っても再現性があるといった面では優位な訳で、知っておいて損はないと思います。